まずは、停滞時間を減らす方策、1つ目の「同期化」についてです。同期化生産とは、関係する工程が同じ能力で生産できており、中間仕掛が不要な状態であることを言います。スピードやタイミングなどが揃っていて、ボトルネックがない状態です。
例えば、工程が3つあり、工程2がボトルネック工程であると仮定します。そして、1直(1シフト)だけでは1日に必要な生産量を賄えないとします。このような状況では、工程2のみ2直(2シフト)体制を取る必要が出てきます。その際、工程2の前後に在庫を溜めておかなければ、手待ちが発生してしまうことになります。つまり、工程が同期化できておらず、生産能力にギャップがある状態では、ロスを発生させないために在庫(バッファ)でカバーしなければなりません。在庫が発生するということは、当然リードタイムが延びてしまうことを意味します。従って、リードタイム短縮においては、工程間の同期化が重要となるのです。